

営業利益って英語でなんていうんだろう?

営業利益は英語で、「Operating income(オペレーティング インカム)」といいます。
この記事では、営業利益の英訳以外にも、以下について解説していきます。
本記事の内容
- 営業利益の英訳
- 営業利益の計算方法
- 営業利益の決算書での開示について
本記事を書いている私のカンタンな自己紹介は以下のとおりです。
たぬきの経歴
【2011年】アメリカの大学卒業後、USCPA試験に合格。
↓
【2012年】シンガポールの中堅監査法人に就職し、中小~上場企業の監査を担当。
↓
【2015年】会計記帳サービスを中心としたバックオフィス業務を提供するシンガポールの別会社へ転職し、現在に至る。
営業利益を英語でいうと?

営業利益を英語で表現すると、以下の言い方がよく使われます。
営業利益の英訳(カタカナ発音)
- Operating income(オペレーティング インカム)
- Operating profit(オペレーティング プロフィット)
- Income from operations(インカム フロム オペレーション)
※なんとなくでも読めるようにカッコ内にカタカナでの読みを入れています。すべて単数形の発音ですので、厳密に正しい発音ではありませんm(_ _)m
Operating/Operations(オペレーティング/オペレーション)が営業、Income/Profit(インカム/プロフィット)は利益なので、合わせて「営業利益」となります。
Income from operations(インカム フロム オペレーション)は直訳すると「営業からの利益」なので、こちらも営業利益です。
逆に営業損失となると、以下の表現になります。
Income from operations(インカム フロム オペレーション)は直訳すると「営業からの利益」なので、こちらも営業利益です。
逆に営業損失となると、以下の表現になります。
営業損失の英訳(カタカナ発音)
- Operating loss(オペレーティング ロス)
- Loss from operations(ロス フロム オペレーション)
Loss(ロス)が損失という意味なので、上で説明したように、Operating/Operations(オペレーティング/オペレーション)と合わせて「営業損失」となります。

ここから先は英文会計の話になるので、少し難しくなります。英文会計の基礎を知りたい場合は、まずは以下の記事をぜひご覧ください。
>>【【英文会計入門】海外で経理として働くための知識を解説】
営業利益の計算方法

営業利益の計算式は以下のとおりです。
Operating income = Sales – Cost of sales – Selling, general, and administrative expense
…と、いきなり英語だらけで混乱すると思うので、一つずつ日本語訳していきます。
英語(カタカナ英語):日本語訳
- Sales(セールス):売上
- Cost of sales(コスト オブ セールス):売上原価
- Selling, general, and administrative expense(セリング ジェネラル アンド アドミニストレイティブ エクスペンス):販売費及び一般管理費(略称:販管費)
なので、上の式を日本語に直すと、
営業利益=売上ー売上原価ー販管費
となります。
つまり、営業利益の中身をざっくり説明すると、「売上から販売までにかかったあらゆるコストを差し引いた後に残った分」のことになります。
コストより売上のほうが大きければ利益、売上よりもコストのほうが大きければ損失ということです。
つまり、営業利益の中身をざっくり説明すると、「売上から販売までにかかったあらゆるコストを差し引いた後に残った分」のことになります。
コストより売上のほうが大きければ利益、売上よりもコストのほうが大きければ損失ということです。
売上総利益、営業利益、純利益はそれぞれ何が違うの?

利益といっても、利益には大きく3つの種類があります。
利益の種類
- 売上総利益
- 営業利益
- 純利益
それぞれ意味するものが異なりますので、各利益の内容を理解することは、会社の財務状態を把握することにつながります。
財務や経理に関わる人だけでなく、すべてのビジネスマンが理解してて損はないと思います。
上ですでに営業利益については解説したので、ここでは売上総利益と純利益についてカンタンに説明します。
財務や経理に関わる人だけでなく、すべてのビジネスマンが理解してて損はないと思います。
上ですでに営業利益については解説したので、ここでは売上総利益と純利益についてカンタンに説明します。
売上総利益
売上総利益は、英語でGross profit (グロス プロフィット)といい、以下のように計算できます。
売上総利益=売上ー売上原価
ざっくりいうと、売上総利益の中身とは、「商品を売った場合、商品を売った値段からその物の仕入れた金額を差し引いて残った利益」のことです。

売上総利益や計算方法については、以下の記事でも解説していますので、ぜひご覧ください。
>>【英語で「原価」とは?原価を計算するメリット】
純利益
純利益は、英語でNet profit(ネット プロフィット)、またはNet income(ネット インカム)といい、以下のように計算できます。
※厳密には、税引き前純利益、税引き後純利益がありますが、ここでは税引き前純利益として解説します。
もっとカンタンにまとめると、純利益とは「全ての売上や収益を足して、そこから税金以外の全ての費用を差し引いて残った分」と考えてもらってもいいと思います。
計算の結果、この数字がマイナスになった場合、それは純損失です。
英語では、Net loss(ネット ロス)といいます。
※厳密には、税引き前純利益、税引き後純利益がありますが、ここでは税引き前純利益として解説します。
純利益=営業利益+営業外収益ー営業外費用+特別利益ー特別損失

知らない単語多いし、計算式が長くて全く分からない…
もっとカンタンにまとめると、純利益とは「全ての売上や収益を足して、そこから税金以外の全ての費用を差し引いて残った分」と考えてもらってもいいと思います。
計算の結果、この数字がマイナスになった場合、それは純損失です。
英語では、Net loss(ネット ロス)といいます。
営業利益の決算書での開示について

ここからは実際の決算書では、営業利益がどのように開示されているのかをご紹介します。
まず初めに、営業利益はPL(損益計算書)で開示されます。
まず初めに、営業利益はPL(損益計算書)で開示されます。

上記は私が例として作成したPLです。
前述したように、営業利益の計算式は「営業利益=売上ー売上原価ー販管費」となります。
上のようなPLの開示方法はUSGAAP(米国会計基準)に基づいたものになりますので、主に米国企業の決算書で見られることが多いです。
日本でも上記と同じように営業利益がPLで開示されます。
ちなみにIFRS(国際会計基準)では、営業利益がPLで開示されません。
前述したように、営業利益の計算式は「営業利益=売上ー売上原価ー販管費」となります。
上のようなPLの開示方法はUSGAAP(米国会計基準)に基づいたものになりますので、主に米国企業の決算書で見られることが多いです。
日本でも上記と同じように営業利益がPLで開示されます。
ちなみにIFRS(国際会計基準)では、営業利益がPLで開示されません。
上の画像はBig4監査法人の一つであるPwCが公表している決算書の実例ですが、ここから営業利益を計算しようとするのなら、
Operating income = Gross Profit – Distribution and marketing – Administrative
(営業利益=売上総利益-販売費-管理費)
(営業利益=売上総利益-販売費-管理費)
という感じで計算することになります。
まとめ

最後に本記事のまとめです。
本記事のまとめ
- 営業利益は英語で、
- Operating income
- Operating profit
- Income from operations
- 逆に営業損失は、
- Operating loss
- Loss from operations
- 営業利益の計算式は「営業利益=売上ー売上原価ー販管費」
- 営業利益と売上総利益、純利益との違いはそれぞれ、
- 売上総利益=売上ー売上原価
- 純利益=全ての売上や収益を足して、そこから税金以外の全ての費用を差し引いて残った分。
- USGAAPでは営業利益が決算書のPLで開示されるけど、IFRSでは開示されない。
今回は接待交際費の英訳・内訳について解説しましたが、会計用語の英訳をいつでもカンタンに確認したい場合には、以下の本がオススメです。
会計に関する英単語がこの1冊にまとめてあるので、手元にあると便利です。興味があればご覧になってください。
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