

減損損失(減損)って英語でなんていうんだろう?

減損は英語で、「Impairment loss(インペアメント ロス)」といいます。
この記事では、減損の英訳に加え、以下について解説していきます。
- 減損の英訳
- 減損の中身・仕訳例
- 減損の決算書での開示例
減損損失(減損)を英語で?【海外で役立つ会計英語を簡単解説】

減損を英語でいうと?
※なんとなくでも読めるようにカッコ内にカタカナでの読みを入れています。すべて単数形の発音ですので、厳密に正しい発音ではありませんm(_ _)m
- Property, plant and equipment(プロパティ プラント アンド イクイップメント):有形固定資産
- Intangible assets(インタンジボー アセット):無形固定資産
- Goodwill(グッドウィル):のれん

ここから先は英文会計の話になるので、少し難しくなります。英文会計の基礎を知りたい場合は、まずは以下の記事をぜひご覧ください。
>>【【英文会計入門】海外で経理として働くための知識を解説】
減損の中身・仕訳について
また、どんな資産が減損されるケースがあるかというと、例として以下の資産が挙げられます。
- 有形固定資産(例:建物、機械装置、土地)
- 無形固定資産(例:ソフトウェア、のれん、特許権)
- 金融資産(例:投資有価証券)
減損の仕訳例
上で紹介した100万円の設備投資をした例をもとに紹介します。


決算書で減損を開示する場合
上の画像のPLでは、以下の2箇所に減損が含まれています。
- Other gains and lossesの「Impaiment loss on financial assets and contract assets」
- Expensesの「Administrative」(上の画像のPLでは減損と書かれていませんが、詳しくは以下で解説していきます。)
- Other gains and losses(アザー ゲイン アンド ロス):その他損益
- Impairment loss on financial assets and contract assets(インペアメント ロス オン ファイナンシャル アセット アンド コントラクト アセット):金融資産および契約資産にかかる減損
- Administrative expense(アドミニストレイティブ エクスペンス):一般管理費(Epensesの中にAdministrativeという項目で開示されているので、合わせて「Administrative expense」)
金融資産および契約資産にかかる減損
Credit riskとは「信用リスク」という意味です。信用リスクとは、取引相手が契約上の義務を履行せず、結果的に財務上の損失をもたらすリスクを指します。つまり、取引相手が代金を支払ってくれない可能性のことです。
こちらでは「金融資産および契約資産にかかる減損が1年でどれだけ増減したのか?」を示す表が開示されています。青で囲っている850がPLでも表示されていた2021年度の「金融資産および契約資産にかかる減損」の金額です。
この表で開示されている減損された資産としては、以下のとおり。
- Trade and other receivables:売掛金及び未収入金
- Contract assets:契約資産
- Other investments:その他投資
- Debt instruments:債務証券/債券
無形資産にかかる減損
注記5で開示されている「原価」と「販管費」について詳しく知りたい場合には、以下で解説していますので、興味があればご確認ください。
のれん=買収先に支払った金額ー買収した企業の評価価値
となり、一般的にはブランド力や技術力などの目に見えない資産のことを指します。
まとめ

- 減損損失(減損)を英語でいうと、Impairment loss(インペアメント ロス)
- 減損とは、
- 資産の収益性が下がり、投資金額の回収が見込めなくなった場合、その資産の回収可能な金額まで帳簿価格を引き下げること。
- 決算書での減損の開示例
- 金融資産や契約資産の場合、
- PL(損益計算書)→Credit risk(信用リスク)の順で開示される。
- 無形資産の場合、
- PL(損益計算書)→Expenses by nature(性質別費用)→Goodwill(のれん)の順で開示される。
今回は減損について解説しましたが、本格的に「英語x会計」のプロになりたいと考えている方はUSCPA(米国公認会計士)を目指してみても良いかと思います。
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