

USCPA(米国公認会計士)試験に合格したけど、アメリカ以外での就職もできるのかな?
英語を使って仕事したいから、英語圏で就職したいけど、最近アメリカの労働ビザは厳しいって聞くし…

確かにアメリカの労働ビザ取得は年々難しくなってきてるようですね。ですが、USCPA取得後のキャリアの選択肢はアメリカだけではありませんよ。アメリカ以外でも活躍できる場所はあります。
今回はUSCPA取得後のキャリアとしてアメリカでの就職以外の選択肢についてまとめました。
本記事を読み終えるころには、USCPAの可能性が広がると思います。
- USCPAで海外就職は可能【シンガポールで就職した実体験】
- シンガポールで就職するメリット、デメリット
- シンガポールでの就職は単なる通過点でもアリ
※本記事は、アメリカでの就職を目指したい方やBig4監査法人に就職したい方の期待にそわない内容になっているかもしれませんので、ご了承くださいm(_ _)m
USCPAで海外就職は可能【シンガポールで就職した実体験】

結論として、USCPA試験を合格したという実績だけでもシンガポールでの就職は可能です。
ライセンスは持ってなくても大丈夫です。(もちろん持っている方が有利にはなります)
雇用する監査法人としては、監査や会計の知識を持っており、かつ英語でのコミュニケーションができることに重きを置いている感じです。
私が面接を受けた際にも、「USCPA試験の合格者」というのは取り上げられましたし、それにより会計の知識を持っていることのアピールにつながりました。
USCPA試験は全て英語で行いますので、「会計知識を保有している+最低限の英語ができる」というアピールにつながります。
私の場合、USCPA試験の4科目合格というだけで、ライセンス保有者ではありませんが、実際に監査法人に就職し、実務をしていました。
ライセンスが必要なのは、監査報告書にサインをする「監査パートナー」なので、ライセンスなくても監査の実務を行えます。
✔つまり、USCPA試験の合格は、会計の知識+英語力の担保になる。
(監査や経理の職務経験があったほうが有利だが、なくても大丈夫)
さらに、シンガポールの労働ビザの観点から見ると、若い人であるほど労働ビザがおりやすいので、新卒でシンガポールに就職も可能です。
USCPAがシンガポールで就職するメリット

シンガポールで就職するメリットとご紹介します。まとめると、以下になります。
①グローバル展開している会社の本社はシンガポールにある
②英語を使える
③年中安定の夏気候
①グローバル展開している会社の本社はシンガポールにある
グローバル展開しているアジアの会社はシンガポールで上場していたりするので、その場合シンガポールにある監査法人が監査を担当することになります。
シンガポールで有名な金融業界だけでなく、貿易、鉱山、オイルなどの事業を持つ企業の監査に参加できたりします。
✔監査法人とは、外部の人間でありながら、会社の内部を全て(ビジネスモデル、売上、費用、資産、負債など)見ることができるので、色んな事業の仕組み知るには最適の勉強場です。
もちろん監査には守秘義務がありますので、情報をバラしてはいけませんが、自分の知識として蓄積されます。
言い方が良くないかもしれませんが、人がリスクを背負ってやっている事業を、リスクなしでふつうに覗き見している感じです。
②英語を使える
シンガポールは英語が公用語なので、みんな英語を使って仕事をします。
これから英語を上達したい方にとっても、英語を使って生活できるシンガポールは良い環境です。
✔シンガポールの英語はイギリス英語なので、日本で習うアメリカ英語とは少し異なりますが、単語のスペルが微妙に違ったりする程度です。
USCPA試験を勉強して、英語を身に着けても使わなければどんどん忘れていってしまいます。
時間をかけて勉強したのに、もったいないことになってしまいますよね。
海外に移動するのは勇気がいりますが、英語を使える環境に身を置くことは大切です。
③年中安定の夏気候
スミマセン、このメリットにUSCPAは関係ないのです。笑
✔シンガポールに住むメリットとして、気候が一年中夏のように安定していることです。
衣替えをする必要がないので、年中夏服で過ごせます。冬が苦手な人も年中快適に過ごせる気候です。
また、「気候によって、どの服を着ようか」と悩む必要がなく、決断する回数を減らせるので、ズボラな私にとっては嬉しいことです。
決断の回数を減らすとは大袈裟かもしれませんが、アップルのスティーブ・ジョブズが毎回同じ服を着ていたのは、決断の回数を減らすためだったというのは有名な話ですね。
余談ですが、毎日が夏なので、毎日プールで泳げます。
また、ちょっと旅行に行きたいなと思えば、近隣のリゾート地に旅行も行きやすいです。
近くのインドネシアの島(バタムとビンタン)にはフェリーで1時間程度で行けるので、週末にちょっとした海外旅行もできます。
USCPAがシンガポールで就職するデメリット

物事は良い面ばかりではないので、もちろんデメリットもあります。まとめると、以下になります。
①シンガポールはSFRS(シンガポール会計基準)
②クセのあるシンガポール英語
③室内はどこもクーラーガンガン
①シンガポールはSFRS(シンガポール会計基準)
USCPA試験のためには、USGAAP(米国会計基準)を勉強するので、ここが一番大きなデメリットかもしれません。
特にUSGAAPを使っての実務をした方にとっては、切り替えが難しいかもしれませんね。
✔シンガポールはIFRS(国際会計基準)に近いSFRSを採用しているので、USGAAPと異なる部分があります。
ですが、実務経験のない方にとっては、特に問題なく、SFRSに沿って実務をこなすことができるはずです。
USGAAPを勉強していたとはいえ、根本的な会計知識は同じなので問題ないかと。
ガンガン実務をこなしていけば、自動的に会計のルールも自分の中にインストールされていきます。
②クセのあるシンガポール英語
一度は聞いたことがある方もいるかもしれませんが、シンガポールの英語は独特です。
中華系、マレー系、インド系、その他アジアの様々な人がシンガポールに住んでいるため、英語が独特に発展したのだと思います。
実際私が勤務したての時は、コミュニケーションにかなり苦労しました。
私が話すアメリカ英語は相手に通じず、相手のシンガポール英語の聞き取りに私は苦しむ、という感じでした。
(もしかしたら私の英語が単にヘタだったのかもしれませんが…)
だけど、これには解決法があります。
それは、
✔シンガポールでは、意外とカタカナ英語のほうが通じます。
無理に英語っぽく話そうとせず、英語がカタカナに聞こえるくらいで話すと意外と通じるのです。
なので、「英語が上手に話せないから…」と躊躇せず、とりあえずカタカナ英語で話してみるスタンスのほうが上手くいきます。
多くの日本人は「完璧に英語を話さなければ!」と考えるので、ここは難しいかもしれませんが、とりあえずスタンスでいけばナントカなります。
また、クセの強い英語を話すのは全員ではありません。
キレイな聞き取りやすい英語を話す人もいます。特に若い方でイギリスやオーストラリアに出ていた人の英語は分かりやすいです。
③室内はどこもクーラーガンガン
特にデメリットに感じられないかもしれませんが、意外とバカにできません。
外はいつも暑いのですが、シンガポールの建物はどこもクーラーがガンガンに効いています。
✔しかも、監査業務は室内でやることが多いため、ずっと冷えた室内で仕事することになります。軽く羽織るものが必要です。
外は暑い、中は寒い。
シンガポールに来たばかりの頃は、この寒暖差で体調を崩す人が多いのです。
現地の方々はナントモないように、平気に過ごしています。
(根本的に皮膚の構造が違うのかな…)
頼る人がいない異国の地で体調を崩すのは、身体的だけでなく精神的にもダメージになります。
室内の寒さ予防は必須です。…シンガポールは暑い国なんですけどね。
【おまけ】シンガポールでの就職は通過点

海外で働きたい人にとって、「まず最初にシンガポールで就職」というのは選択的にアリです。
✔シンガポールは、他のアジアより労働ビザは取得しやすいと思います。
一人で夜出歩いても安全なのは、他の国にはないアドバンテージです。
ちなみに、この記事を書いている現在ではシンガポールで労働ビザを取得するまでの期間は2ヶ月程度ですが、お隣マレーシアですと6ヶ月以上かかったりします。
最近は労働ビザの取得が厳しくなってきているとはいえ、シンガポールでのビザ取得は難易度低めです。
私の周りでも、シンガポールで一旦就職してから他の国に移った方はいるので、海外就職をする最初の国としてシンガポールはオススメです。
まとめ
では、最後に記事をまとめます。
1.USCPA資格を使って、シンガポールでの就職は可能
2.シンガポールで就職するメリット、デメリットを解説
メリット
✔アジアでグローバル展開している会社の監査ができる
✔英語を使って仕事ができる
✔安定の気候。1年通してずっと夏
デメリット
✔新たにSFRSを学ぶ必要がある
✔癖があるシンガポール英語に慣れる必要がある
✔室内の寒さ予防は必須
3.シンガポールでの就職は単なる通過点でもアリ
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