USCPA未経験OKな転職先5選【資格だけでは無理?】

たぬき

業界未経験者でもUSCPAをとれば、会計の業界に転職することはできるんだろうか?
USCPAをとったらいける転職先ってどこがあるんだろう?


tanuki

会計未経験でもUSCPAをようやく合格できたのに、思うように転職・キャリアアップできなかったら絶望ですよね。
実際、私がUSCPAの勉強してた時も不安でした。


今回は、こんな不安を解消できる解決法を本記事にまとめました。

記事を読み終えるころには、USCPAを使って転職・キャリアアップを成功させる可能性が上がるはずです。

本記事の内容
  • USCPA未経験でもOKな転職先5選
  • USCPAだけでの転職は正直厳しい
  • 転職の成功確率を上げる方法【プロのサポートは必須】
tanuki

現在私が働いている会社でスタッフを採用する際には、私も面接・採用に関わるので、その経験も踏まえて解説していきます。

USCPA未経験OKな転職先5選

USCPA未経験OKな転職先5選

さっそく結論です。USCPAを取得後、未経験でも転職可能なキャリアは以下の5つです。

  • 監査法人
  • 税理士法人
  • ファイナンシャルアドバイザー・コンサルティングファーム
  • 外資系・グローバル企業
  • 海外勤務(日系・海外企業)
各キャリアの詳細に関しては以下の記事でまとめていますので、良かったらご覧ください。
>>【USCPA取得後のキャリア5選】

上の記事で解説している『USCPAが各キャリアのどんな分野で活かせるのか?』を簡単にまとめますと、

  • 監査法人
    • グローバルなクライアントの会計監査・内部監査
  • 税理士法人
    • 国際的な税務業務・アドバイザリー
  • ファイナンシャルアドバイザー・コンサルティングファーム
    • 海外企業・ビジネスのM&A
  • 外資系・グローバル企業
    • 経理・財務マネージャー
    • CFO
  • 海外勤務(日系・海外企業)
    • 海外の監査法人・会計事務所
    • 日系企業・現地法人の経理・財務部門

つまり、どの分野も『会計+英語』であるUSCPAを活かせるキャリアになっています。

USCPAだけでは正直厳しい【戦略があれば転職可能】

USCPAだけでは正直厳しい【戦略があれば転職可能】
残念なことに、未経験でもUSCPAさえあればどこでも転職可能というわけではありません。

以下の4パターンでそれぞれ戦略が変わります。

20代30歳以上
他業種での経験ありパターン①パターン③
他業種での経験なしパターン②パターン④
  • パターン①:20代・他業種での経験あり
  • パターン②:20代・他業種での経験なし
  • パターン③:30歳以上・他業種での経験あり
  • パターン④:30歳以上・他業種での経験なし

※『他業種での経験』とは、『会計分野以外の業種で働いた経験があるか?』ということです。例えば、営業、システムエンジニア、マーケティングなどですね。

年齢制限の表記がされている求人案件はあまりありませんが、それでも実際に履歴書を確認するのは人間なので、応募者の年齢によって採用者に与える印象は異なります。

年齢によって重要視される要件の例として、

20代:ポテンシャル・学歴・資格
30歳以上:職歴・実務経験

もちろん、この他にも考慮される要素はありますが、ざっくり分けると上記が大きいと思います。

年齢を重ねるごとに実務経験のある即戦力となる人材が求められる傾向にあります。多くの場合、その境目が30歳です。

なので、本記事では20代と30歳以上で分けて解説していきます。

tanuki

実際私がリサーチした結果と周りの会計業界で働いている人にも聞いてみた結果をふまえて解説していきます。


※USCPAを取得するには大学の単位が必要ですので、これ以降はあなたが大学を卒業していると想定して話を進めていきます。

パターン①:20代・他業種での経験あり

もしあなたが『USCPA+20代・他業種での経験あり』であれば、有望株だと思います。

なので、未経験でも転職可能なキャリア候補としては、

  • 監査法人
  • 税理士法人
  • ファイナンシャルアドバイザー・コンサルティングファーム
  • 外資系・グローバル企業
  • 海外勤務(日系・海外企業)
上記5つのどれも可能性は十分にあると思います。

20代なので、シニアやマネージャーというよりも、スタッフで採用されることが多いでしょう。

転職する際のアピールポイントとして、

  • 若いので、たくさん働けること。
  • 新しい分野でも学ぶ意欲があること。
  • 他業種で学んだこと。

あなたが『USCPA+20代・他業種での経験あり』であれば、採用する企業にとってもコスパの良い雇用だと考えるはずです。

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20代であれば、経験よりも転職した後に企業は期待していると思うので、『あなたを雇用したら企業にはどんなメリットがあるのか』を示せると良いです。

パターン②:20代・他業種での経験なし

あなたが『USCPA+20代・他業種での経験なし』の場合、経験がない分、年齢やこれからのポテンシャルがポイントになります。

なので、未経験でも転職可能なキャリア候補としては、

  • 監査法人
  • 税理士法人
  • 外資系・グローバル企業
  • 海外勤務(日系・海外企業)
この4つはかなり可能性があると思います。

【注意】ファイナンシャルアドバイザー・コンサルティングファームへの転職

『ファイナンシャルアドバイザー・コンサルティングファーム』は、クライアントにアドバイスをしたり、コンサルする必要があるので、特定の業界の経験があるほうが有利です。

理由として、

  • 業界の知識・経験がある分、仕事もスムーズに進むので、上司や同僚からすると頼もしい。
  • 業界経験者の知見にもとづくアドバイスのほうがクライアントへの説得力が増す。

例えば、クライアントがITビジネスのM&Aを検討している場合、

①IT業界で5年勤務していた人からのアドバイス
②社会人未経験の人からのアドバイス
この2つだと、多くの人は①に説得力を感じると思います。

なので、『ファイナンシャルアドバイザー・コンサルティングファーム』に行きたいのであれば、特定の業界で働いた経験を持っているほうが有利でしょう。

しかし、あなたが20代である場合、経験よりもポテンシャルを期待されることも多いので、シニアやマネージャーではなくスタッフとして採用される可能性は大いにあります。

転職する際のアピールポイントとして、

  • 若いので、たくさん働けること。
  • 新しい分野でも学ぶ意欲があること。
特に監査法人、税理士法人は繁忙期が明確なので、その期間は残業が多くなることがあります。

残業を苦に思わず働ける意志を示せると、採用する企業に対しては好印象になるでしょう。

「残業なんて嫌だ…」と思うかもですが、多く働けばその分すぐにスキルアップできるので、当然仕事ができるようになるのが早くなり、キャリアアップにつながります。

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ちなみに私がシンガポールの現地監査法人に就職した時も、『パターン②:20代・他業種での経験なし』でした。
USCPAと語学力以外に特にアピールできるものはないし、話すのが苦手なので面接で苦戦しましたが、なんとか採用されたのを覚えています。

「シンガポールでの就職において、どのようにUSCPAが役に立つのか?」については以下の記事で解説しています。

パターン③:30歳以上・他業種での経験あり

30歳以上になると20代の戦略とは異なってきます。

なぜなら、「年齢が増す分、それだけ経験値も高いだろう」と、採用する企業もあなたに対する期待値が大きくなるからです。

20代だったら、大学を卒業して間もないので、社会人経験はそこまで求めません。

ですが、30歳以上ですと、企業があなたに求めるものは多くなる傾向にあります。

もしあなたが『USCPA+30歳以上・他業種での経験あり』なら、会計力に加え、これまでのキャリアで培った知識や経験を企業は要チェックするはずです。

なので、未経験でも転職可能なキャリア候補としては、

  • 監査法人
  • ファイナンシャルアドバイザー・コンサルティングファーム
  • 海外勤務(日系・海外企業)

この3つは他業種の経験も評価されることも多いので、転職できる可能性が高いと思います。

【注意】税理士法人への転職

30歳以上の税理士法人への転職の場合、採用する税理士法人は即戦力となりうるシニアやマネージャーレベルの経験や知識を求める傾向が多いですが、スタッフレベルとして採用される可能性も十分にあります。

USCPAが税理士法人へ転職する場合、たいていはBig4(EY、デロイト、KPMG、PwC)と提携している税理士法人が対象になります。

なぜなら、Big4と提携している税理士法人のほとんどが上場企業・大手グローバル企業をクライアントとして抱えており、USCPAと親和性の高い『国際税務サービス』を提供しているからです。

国際税務サービスの代表例は、『移転価格アドバイザリー』です。

海外展開している企業ではグループ間の取引もあります。例えば、日本の親会社と海外の子会社との取引です。

このグループ間の取引が適正な価格で行うようクライアントに助言するのが移転価格アドバイザリーの業務になります。

移転価格アドバイザリーに求められるものが、『会計力に加え、高い語学力』です。

理由として、海外の提携法人、各国の税務局、クライアントの海外企業とのコミュニケーションが必要になるからです。

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20代と違って30歳以上の場合、ポテンシャルというよりは現状あなたが持っているスキルや能力を見られる可能性が大きいので、『USCPA+30歳以上・他業種での経験あり』が未経験で税理士法人へ転職する場合、語学力の証明ができると転職成功の可能性は高まります。

【注意】外資系・グローバル企業への転職

30歳以上の外資系・グローバル企業への転職の場合、即戦力となる人材を求めてくる企業が多い傾向にあります。

特に大企業だと、会計関連の実務経験を求める求人が多い傾向にあります。

キャリアアップとして外資系・グローバル企業への転職したい場合には、一度監査法人で経験を積むことを検討されるほうが転職の成功確率が上がります。

なぜなら、『監査法人→外資系・グローバル企業』は比較的カンタンに転職できるからです。もう少し詳しく説明していきます。

外資系・グローバル企業となると、大企業や上場企業が多いです。特に上場企業の場合、法律により会計監査を受ける必要があるため、経理・財務担当者は適切な決算作成の手法や監査の対応を理解している必要があります。

企業は決算書を「作る側」ですが、監査法人は決算書・書類・決算手続きを「確認する側」です。

つまり、一度監査法人で経験を積むことで適切な決算書の作成方法だけでなく、監査に必要な情報・手続きを理解することができます。

tanuki

チェックする側だった人(監査法人)がチェックされる側(一般企業)に移るので、当然何をチェックされるのかを理解しています。そのため、監査への対応・決算手続きがスムーズになります。


この対応のスムーズさ・知識・経験が、外資系・グローバル企業の経理・財務部門では必要とされます。

なので、繰り返しですが、外資系・グローバル企業へキャリアップとして転職するのであれば、監査法人で経験を積んだほうが一気に有利になります。

パターン④:30歳以上・他業種での経験なし

もしあなたが『USCPA+30歳以上・他業種での経験なし』なら、USCPAや経験以外でのアピールが必要になります。

例えば、

  • USCPA以外の資格(例:簿記、ファイナンシャルプランナー、中小企業診断士)
  • 語学力(例:TOEIC、TOEFL、英検)
  • その他スキル(例:コミュニケーション、リーダーシップ)
『USCPA+30歳以上・他業種での経験なし』の場合、今回紹介した5つの転職候補の中で可能性があるのは、『監査法人』だと思います。

他の4つの候補と比べて、監査法人への転職に可能性がある理由として、

  • 年齢に関わらず未経験可の求人が多い。
  • 監査業界は人手が足りていない。
  • グローバル化が進み、大手だけでなく、中小監査法人でもUSCPAを募集している。

他のキャリアにいきたい場合には、『一度監査法人で経験を積み、キャリアチェンジしたければ、また転職する』ほうが、監査法人での経験がある分、転職市場でのあなたの評価は上がるでしょう。

パターン①~④のまとめ

パターン転職の成功確率が高い業種
パターン①:20代・他業種での経験あり・監査法人
・税理士法人
・ファイナンシャルアドバイザー・コンサルティングファーム
・外資系・グローバル企業
・海外勤務(日系・海外企業)
パターン②:20代・他業種での経験なし・監査法人
・税理士法人
・外資系・グローバル企業
・海外勤務(日系・海外企業)
パターン③:30歳以上・他業種での経験あり・監査法人
・ファイナンシャルアドバイザー・コンサルティングファーム
・海外勤務(日系・海外企業)
パターン④:30歳以上・他業種での経験なし・監査法人
パターン①~④のまとめ
転職は他の応募者との相対評価になるので、やはり「30歳以上より20代」、「他業種での経験がないより経験がある」ほうが企業側からの評価は高くなる傾向にあります。

だからといって、「30歳以上だから税理士法人は無理」、「特に社会人経験がないから、コンサルティングファームは無理」というわけではありません。

転職を成功させるには、『あなたの価値』と『企業のニーズ』を上手にマッチングさせる必要があります。そのマッチングの成功確率を上げる方法を次で解説します。

転職の成功確率を上げる方法

転職の成功確率を上げる方法

まず結論として、転職エージェントにサポートしてもらうのが正攻法であり、転職の成功確率を上げる一番確実な方法です。

突然ですが、USCPA合格後のベストなキャリアとは何でしょう?

それは『人それぞれ』ですよね。その人の能力・今いる場所・時代によってベストな選択肢は当然異なります。

tanuki

このベストな選択肢を確認するために、転職業界のプロである転職エージェントにあなたの価値・適正・企業のニーズを聞いてみるというのは大切なことです。


なぜなら、第三者である転職エージェントの意見を聞くことで、あなたに合ったベストな転職を客観的に分析できるからです。

客観的に分析することにより、あなたの価値と企業のニーズのミスマッチを防ぐことができ、最終的に満足のいく転職になります。

USCPAを活かせるオススメの転職エージェントは以下の3つになります。

USCPAを活かすオススメ転職エージェント

転職エージェントによって強みが異なるので、まんべんなく登録しておくことをオススメします。


どのサイトも登録は5分程度で済みますので、ぜひこの機会に行動しましょう。

まとめ:未経験でもUSCPAで転職・キャリアアップ可能

まとめ:未経験でもUSCPAで転職・キャリアアップ可能
本記事のまとめ
  • USCPA未経験者でもいける転職先5選は、
    ①監査法人
    ②税理士法人
    ③ファイナンシャルアドバイザー・コンサルティングファーム
    ④外資系・グローバル企業
    ⑤海外勤務(日系・海外企業)
  • USCPAだけでは転職は厳しいけど、戦略があれば大丈夫
  • 転職の成功確率を上げるために、転職エージェントを使うとコスパが良い
せっかく時間とお金をかけてUSCPAに合格できたとしても、あなたが希望するキャリアに転職できなかったら、絶望ですよね。

なので、USCPAを活かして転職を成功させるために、転職エージェントにできるだけ早く登録をして、早い段階から転職のプロとともに情報収集することで転職失敗を回避できます。

最後にもう一度USCPAにオススメの転職エージェントを載せておきますので、下のリンクから登録をどうぞ。

USCPAを活かすオススメ転職エージェント