会社員に向いてない人のための生き方を紹介【本:残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法】

たぬき

会社員に向いてない気がする。。。フリーランスや独立とか、会社員以外の生き方も憧れるけど、それって本当に正しい選択なのかな?もし自分でもできるとしたら、どうすればいいんだろう?


tanuki

今回は以下の本を参考に、こちらの疑問に答えていきます。


橘玲さん著書の「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」です。

タイトルの通り、本書ではこの世界がいかに残酷にできているのかについて書かれていると同時に、そんな世界で我々はどうやって生きればいいのかのヒントが解説されています。

本書を読むと、知りたくなかった事実を知ることになるかもしれません。ですが、それを知っていると知らないとでは、この世界でのプレイの仕方が180度変わります。

人によっては残酷な事実だとしても、それがルールだとわかった上で自分の生き方に反映させることができれば、この世界で上手に生き延びることができるはずです。

tanuki

本書ではフリーランスや独立を考えている方にとって知っておいて損はない知識が書かれていたので、私が本書から学んだことについて今回の記事にまとめてみました。

本記事の内容
  • 能力は向上しない
  • 現代でお金を稼ぐには、競争は不要
  • 個人で稼ぐ戦略

目次

「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」から学んだことまとめ

「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」から学んだことまとめ

能力は向上しない

よく自己啓発本には「やればできる」という文言が見られますが、果たして本当にそうなのか?と疑問に思ったことはないでしょうか?

これについて本書ではこのように書かれています。

信じる信じないは別として、ここまでの遺伝学や心理学の「発見」をまとめてみよう。①知能の大半は遺伝であり、努力してもたいして変わらない②性格の半分は環境の影響を受けるが、親の子育てとは無関係で、いったん身についた性格は変わらないもしこれがほんとうだとしたら、努力することにいったいなんの意味があるのだろう。

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法
発達心理学では、知能や性格は50%が遺伝で決まり、残り50%が環境で決まると言われているようです。もちろん努力で能力を伸ばすことはできると思いますが、適性がなければ伸びたとしてもほんの僅か。

例えば、身長160cmの人がめちゃめちゃ練習してバスケのダンクができるようになったとします。160cmでダンクできることは凄いことですよね。ですが、その方がNBAで活躍できるかというと実際難しいでしょう。

なぜなら、NBAには200cm近くの才能あふれるプレイヤーがごろごろいて、一般的な人に比べ全員が身体的に恵まれている人ばかりいます。そんな中で160cmのプレイヤーが活躍するには厳しい世界だと言わざるを得ないでしょう。

つまり、この世界の事実として、適性がなければ努力で能力を伸ばすことはできない。努力が無意味なら、一体なにを支えに人生を切り開いていけばいいのか?

これについて本書ではこのように書かれています。

もしもぼくたちの人生が「やればできる」という仮説に拠っているならば、この仮説が否定されれば人生そのものがだいなしになってしまう。それよりも、「やってもできない」という事実を認め、そのうえでどのように生きていくのかの「成功哲学」をつくっていくべきなのだ。

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法
「やればできる」と信じてがむしゃらに時間と労力を費やしたとして、気づけば5年、10年時間が過ぎ去ってしまった。。。なんてことも普通にありえます。

それよりも「やってもできないこともあるよね」と割り切って人生を歩むほうが、無駄な時間と労力もセーブできるし、精神的にも健全な考え方だと思います。

「やってもできないこともある」と割り切った上で、どうやって自分の人生ゲームを攻略していくのかが大切。これは早い段階で知っておいたほうが有利ですね。

現代でお金を稼ぐには、競争は不要

学校ではテスト、就職してからも出生競争など、この世の中には学校だけでなく社会に出てからもあらゆるところに競争が存在します。

なぜこんなに競争ばかりあるのかというと、私たちの遺伝子には競争に勝って子孫を残すようにプログラムされているからです。

ですが、現代のお金を稼ぐゲームでは競争とは別のルールがあると本書では書かれています。

戦国時代や三国志の世界で描かれる権力ゲームの目的は、集団のなかで一番になること(国盗り)と、異なる集団のなかで自分の集団を一番にすること(天下平定)だ。(中略)それに対してお金儲けゲームの目的は、与えられた条件のなかでもっとも効率的に貨幣を増やすことだ。権力ゲームは勝者総取りが原則だけれど、お金儲けゲームはなにがなんでも一番を目指す必要はない。べつに世界一のお金持ちになれなくても、そこそこ裕福な暮らしができればみんなハッピーなのだ。

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法
ちなみに本書では、お金儲けゲームと権力ゲームが行われる場として、

貨幣空間:お金儲けゲームのフィールド。お金を媒介にして誰とでもつながる無限大の空間。
政治空間:権力ゲームのフィールド。手段を問わず、頂点にたったものが正しいというルール。
という感じで紹介されています。

つまり、仕事やビジネスはお金を稼ぐことが目的なので、貨幣空間で権力ゲームをプレイすることはそもそも場違いということになります。

では、貨幣空間ではどのように振る舞うことが正解なのか?本書ではこのように書かれています。

かつてのお金持ちは、お城のような建物の最上階の奥まった部屋に潜み、超越的な権威で周囲を畏怖させ、組織を睥睨し支配する権力者だった(中略)。それがいまでは、世界じゅうを飛び回り、ひととひと、ビジネスとビジネスを結びつけることで富を生み出している(ソフトバンクの孫正義がその典型だ)。彼らは権力ゲームの勝者ではなく、貨幣空間のトリックスターだ。

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法
一人勝ちして富を独占するのではなく、人や機会をつないでチャンスを生み出し、全員が勝てるようにすることがいかに大事かということですね。

人をつなぐ戦略に関しては、アダム・グラントさん著書の「GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代」でも述べられている「五分間の親切」は有効そうです。

個人で稼ぐ戦略

結論からいうと、フリーランスや独立で成功するには「自分の好き」と「ニッチな市場」をいかに組み合わせるかが鍵となります。

なぜそれが成功の鍵となるのか?本書ではこのように書かれています。

これは音楽だけのことではなくて、小説、映画、マンガ、アニメ、ゲーム、ファッションなどあらゆる市場にニッチがあり、そこにはカッコいいとか好きとかの感覚を君と共有するひとたちが集まっている。君は彼らに引き寄せられると同時に、引き寄せる魅力を持っているから、それを上手にビジネス化することで「好きを仕事に」できる。もっともそのビジネスはあまりに規模が小さくて、まともな会社は相手にしてくれないかもしれない。でも、流通コストがゼロになった「フリー経済」なら大丈夫。自分でやればいいだけのことだ。

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法
好きを追求していれば、同じこと・ものを好きな人たちと出会うことになるでしょう。

例えば、サッカーが好きなのであれば、同じくサッカーをプレイする集まりに参加したりすると思います。

そして、他にも人が集まるということは、その人たちはあなたと同じ感覚を持っているということでして、そこにはニーズがあり、市場があるということです。

あとはどうやってその「好き」をマネタイズするか?ということになりますが、今はGAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)がインフラを整えてくれてるので、それを活用すれば収益化しやすいでしょう。

また、この「好きを仕事にする」戦略の利点は「挑戦を続けられること」です。本書ではこのように書かれています。

「好き」を仕事にすれば、そこには必ずマーケットがあるのだから空振りはない(バットにボールを当てることはできる)。ほとんどのひとは社会的な意味での「成功」を得られないだろうけど、すくなくとも塁に出てチャレンジしつづけることはできる。

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法
コーネル大学経済学教授のロバート・H・フランクさんによると、成功できるかどうかは運次第だそうです。

ですが、運次第ということは、挑戦しつづければそのうちヒットが出る可能性があるということです。当然ですが、挑戦しなければ成功はしません。

なので、大事なのは挑戦を止めないことというわけですね。

まとめ:「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」は独立を考えるうえで必読書だった

まとめ:「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」は独立を考えるうえで必読書だった
というわけで、今回は「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」から学んだことを紹介しました。

本書では今回紹介した内容の他にも、
  • 子どもの成長に親の愛情が必要ない理由
  • 他人を操ることができる方法
  • 自分が幸福になれない理由
など、様々なことについて解説されており、どれもデータやエビデンスが豊富に使われていたので、いたるところで「なるほどー」と納得されられることばかりでした。
興味がある方は、ぜひ本書を手にとってみてください。