
「成功するには自信が大切ですよ」
「自信がないと勝負には勝てない」
あなたはこんなこと言われたことがありますでしょうか?
自信があれば成功できるのは、理解できます。
自信を持つことが大切だというのも、理解できます。
どちらも納得できるのですが、肝心の自信のつけ方を教わる機会がない。
「どうやって自信を持つことができるようになるんでしょうか?」
と誰かに聞いてみたところで、返ってくる回答といえば、
「努力すること」
「経験を積むこと」
「気持ちをしっかり持つこと」
などというアドバイスくらいです。
これらのアドバイスに従って、自信をつけようと頑張れば頑張るほど、上手くいかなかったりすると、
自信をつけるどころか、逆に遠ざかっていったり…なんてこともあります。
自信があった人でも、
小さな出来事でその自信が崩れていく場合もあります。
「まさか負けるとは思っていなかった相手に負けてしまった…」
「まさかこの人に先を越されるなんて…」
なんてことで自信をなくしてしまったり。
些細なことで自信をなくすなんて、なんて脆い自信だったんだ…
と途方に暮れる。
そもそも「壊れやすく脆い自信」と「絶対的な揺るぎない自信」にはどこに違いがあるのでしょうか?
5分ほどで読み終えることができますので、少しお付き合いください。
根拠のある自信は、本当に必要なのか?
根拠のある自信の正体とは、人から認められる根拠が必要な自信。
それは良い大学を出たり、良い会社に就職したりと、誰の目から見ても明らかな根拠があることが条件。
それはつまり根拠になる基準が家族、知人、世間体という「外側」にあることです。
外側の根拠をよりどころにした自信は、いずれ崩壊してしまいます。
例えば、
あなたが少学生の時、身長が180cmあり、その身長のおかげでバスケが得意だったとします。
小学生で180cmあればそれなりに高く、小学生のバスケでは活躍できると思います。
上手くプレイできたり、多くのゴールをきめることができるというのは、気持ちがよく、自信がついていくものです。
ですが、比較する場をあなたの小学校から、
中学校、高校、全国…
と見ていくと、180cmあったとしても中学校や高校であなたより大きい人が出てくるでしょうし、あなたよりボールハンドリングが上手な人も出てくるでしょう。
と、少し客観的に考えてみると、その自信の根拠が通用しなくなる場面が出てきます。
自信に根拠を求めれば求めるほど、必ずどこかでへし折られます。
そもそも、自信の根拠を求めるということは、根拠が守られているうちはやたら威勢がいいものです。
ですが、自分より圧倒的な根拠を持つ実力者が出てきた途端に、今まで持っていたその自信が驚くほど脆く崩れ去ります。
となると、「揺るぎない自信」とは、
何も根拠がないからこそ絶対的な自信になる、ということです。
少し分かりにくいですね。一緒にゆっくりと順を追って整理していきましょう。
根拠のない自信の正体とは?
結論から言うと、根拠のない自信とは、「勘違い」から来るものです。
そうです。勘違いです。
「え?」と少し驚かれた方もいるかもしれませんが、
勘違いからくる根拠のない自信は、根拠のある自信に比べて強いものです。
なぜなら、そもそも勘違いしているのですから、自分より根拠のある実力者を目の前にしても怯みません。
それも圧倒的な勘違いであるほど、当の本人は微動だにしない自信を持っています。
例えば、あなたが何かに挑戦して、失敗したとします。
その時、あなたは、
「あぁ…失敗してしまった。もうやる気が起きない…」
と思うのか、
「そうか、この方法では上手くいかないのか。じゃあ次は別の方法で試してみよう」
と思うのか、
失敗した時の解釈を、
「挫折」として捉えるのか、
「新たな発見」として捉えるのか、
「失敗する」という出来事ですが、解釈の仕方で次へのステップが大きく異なってきます。また、最終的には「成功」するか、しないかにも関わってくることになることは、賢いあなたであればお気づきになられていると思います。
そもそも頭の中に「挫折」という解釈がそもそも存在しないというのが、根拠のない自信を持つには大切なんですね。
失敗しても、「この方法ではできなかった」という発見をするのみ。
失敗したら、違う方法で再挑戦し、それを成功するまで行う。
「仮説を検証しては改善する」の繰り返しが最終的には成果に結びつくということですね。
実際に数をこなしていけばいくほど、経験値も溜まり、成功率も上がっていくものです。
私は失敗したことがない。ただ、1万通りの、うまく行かない方法を見つけただけだ。
トーマス・エジソン(アメリカの発明家、起業家)
そう考えると、
「どんどんチャレンジしていかないと、もったいない」
と、そう思いませんか?
とは言っても、やっぱり周りが気になる…
と、考える方もいらっしゃると思います。
「チャレンジを繰り返していけば、いずれは成功に行き着くだろう」
というのは頭では分かってはいるものの、周りの様子やスピードが気になったりしますよね。
例えば、あなたと同じ試験や仕事の課題に取り組んでいる友人や同僚がいると、確かにそれは意識してしまう存在なのかもしれません。
つまりそれは、あなたは「外側」にライバルが存在すると認識している状態です。
周りを見渡してみると、限りないライバルがいるように思えてしまいます。一人ライバルを抜き去ったところで、すぐに別の人がライバルとして現れ、それはエンドレスに続きます。
これは終わりのない他者との競争、人生レースの始まりです。
ですが、そもそも他人との競争なんて存在しないのです。
本当の競争は自分自身と行うものだからです。
昨日の自分より今日の自分は成長できたか?
イメージしている未来の自分と比べて、今の自分はどうだろうか?
など、比較対象はいつも自分自身です。
「そんなのカッコよく聞こえるが、そんなに都合良くいくのかな?」
と疑問に思う方もいらっしゃると思います。
ですが、人それぞれ個性や感性が違うのですから、そもそも他人と比べることはできないのですね。
いわば、フルーツというカテゴリーでりんごとみかんを比べてどっちが優れているのか?というようなものです。
どちらにも良いところがあり、どちらも実がなるまでの成長の速さは異なります。
せっかく一度きりの人生を生きるのであれば、世間体のためではなく、自分自身のために生きたいと、誰もが望むと思います。
つい他人の目や世間が気になってしまうと言っても、世間体とはせいぜい自分の周囲にいる数十人程度です。
そして、その数十人が、この世界の全てではありません。
自分の周りにいるせいぜい数十人の世間体を気にせず、自分自身以外にライバルは存在しないと考えれば、自分の外側に根拠を求める必要がなくなります。
全ての自信には、根拠などない!自分なりの思い込みを、持っている人は強い!悩む暇があれば動く!
秋元康( 音楽プロデューサー、作詞家、映画監督、放送作家)
そうだな 世の中に”絶対”はないかもな
南波日々人(宇宙兄弟)
でもダイジョウブ 俺ん中にあるから
ところで、
根拠のない自信があったとして、アプローチを間違えると成功に辿り着かないのも事実ですよね。
なので、
「根拠のない」自信を持ちつつ、あなたに合った正しいアプローチでチャレンジすることが成功への一番の近道になると、
そう私は思います。